icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科51巻5号

1997年05月発行

文献概要

特集 第50回日本臨床眼科学会講演集(3) 学会原著

アデノウイルス7型結膜炎の臨床像

著者: 北村紀子1 青木功喜2 伊藤典彦3 内尾英一3 吉田靖宏4 菊地由生子4 藤田晃三4 七種美和子5 野口有三5 斉藤隆行6 大野重昭3

所属機関: 1横浜市立港湾病院眼科 2青木眼科 3横浜市立大学医学部眼科学教室 4札幌市衛生研究所 5横浜市衛生研究所 6神奈川県衛生研究所

ページ範囲:P.809 - P.812

文献購入ページに移動
(25C2-9) アデノウイルス7型(Ad7)は,眼科領域では咽頭結膜熱の原因ウイルスとして知られているが.結膜炎の臨床像についての報告は少ない。また。各国でウイルス分離の報告が多くみられるのに対し,わが国では,最近15年間はほとんど報告がなかった。しかし,昨年よりAd7の分離例の報告が急増し,その中には結膜炎の症例もみられた。筆者らは,1995年以降にAd7が分離された12例の急性結膜炎患者を対象として,その臨床像を眼科的に検討し,2症例について遺伝子型も検討した。Ad7による結膜炎はアデノウイルス結膜炎の中では軽症の結膜炎で,角膜合併症発生例が25%であった。耳前リンパ節症と全身症状を伴った例は42%であった。同じAdのB1群に属するAd3と類似の症状であり,遺伝子型はAd7cであった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?