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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科51巻5号

1997年05月発行

文献概要

特集 第50回日本臨床眼科学会講演集(3) 学会原著

左眼放射線治療6年後に側頭筋転移を来した両眼性網膜芽細胞腫の1例

著者: 竹林宏1 内藤毅1 塩田洋1 伊勢正夫2 河野嘉丈2 石橋広樹3 遠藤秀子4 佐野壽昭4 箕田健生5

所属機関: 1徳島大学医学部眼科学教室 2徳島大学医学部小児科 3徳島大学医学部第1外科 4徳島大学医学部第1病理 5帝京大学医学部附属市原病院眼科

ページ範囲:P.865 - P.868

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(展示134) 症例は7歳女児で,生後10か月時,両眼性網膜芽細胞腫と診断され,右眼眼球摘出,左眼放射線照射およびアルゴンレーザー光凝固を施行し,経過良好であった。1995年4月,左側頭部の腫瘤に気づき,腫瘤摘出を施行した。病理組織学的検査で網膜芽細胞腫の側頭筋転移と診断された。手術後,放射線療法と末梢血幹細胞移植を併用した大量の化学療法を行い,現在外来にて経過観察中であるが,全身に再発および転移の徴候はない。本症例は治癒後6年を経て転移した極めて稀な症例で,今後も厳重な全身管理が必要と思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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