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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科51巻5号

1997年05月発行

文献概要

特集 第50回日本臨床眼科学会講演集(3) 学会原著

眼窩腫瘍の診断におけるdynamic-MRI検査の有用性

著者: 後藤浩1 小竹文雄2 村松隆次1 臼井正彦2 海老原善郎3

所属機関: 1東京医科大学眼科学教室 2東京医科大学放射線科学教室 3東京医科大学第2病理学教室

ページ範囲:P.904 - P.910

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(24C2-10) 眼窩腫瘍4例をdynamic MRIで検索した。症例は海綿状血筥腫,血管周皮腫,血管内皮腫,神経鞘腫各1例である。海綿状血管腫では腫瘍の周辺部から非常にゆっくりと造影され,後期に至るまで全体が濃染された。血管周皮腫では腫瘍全体が急速に染色され、後期には造影効果が減少した。血管内皮腫では後期で腫瘍の周辺部がわずかに染色された。神経鞘腫のdynamic MRIでは腫瘍全体が急速に造影された。この症例は手術後の画像検査から腫瘍の再発が疑われていたが,dynamic MRIの所見が初発時のそれとは異なることから,術後の瘢痕性変化と判断された。以上,眼窩腫瘍のdynamic MRI所見はそれぞれ異なる造影動態を示し,術前術後の鑑別診断に有用であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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