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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科51巻5号

1997年05月発行

文献概要

特集 第50回日本臨床眼科学会講演集(3) 学会原著

シュレム管内壁擦過を付加したジヌソトミー併用トラベクロトミーとMMC併用ジヌソトミーの手術手技

著者: 青山裕美子1 上野聡樹1

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.915 - P.918

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(25M-9) 従来のジヌソトミー併用トラベクロトミー(LOT+SIN)とマイトマイシンC併用ジヌソトミー(SIN+MMC)手術にシュレム管内壁擦過を付加する術式を施行した。擦過はシュレム管内壁を高倍率の顕微鏡下で観察しながら25G針で丁寧に行う。内壁擦過の時期は,LOT+SINではロトームの操作により内壁に損傷を加える可能性があるため,ロトミー施行後に行う。一方,ロトームを使用しないSIN+MMCでは,シュレム管外壁切開切除後に擦過する。両術式とも内壁擦過時に穿孔した場合,レクトミーに変更せざるを得ない場合を考慮して,強膜弁打ち抜き施行前とする。シュレム管内壁擦過を付加することは,より良き緑内障手術への1つのアプローチとなりうるが,シュレム管外壁を十分に切開切除でき,ロトームの操作・内壁擦過を安全にするだけの熟練が必要であり,またその適応も考慮に入れなければならないと結論する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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