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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科51巻5号

1997年05月発行

文献概要

特集 第50回日本臨床眼科学会講演集(3) 学会原著

当科における一過性黒内障の分析

著者: 湯原千裕1 岡知巳1 市橋宏亮1 田淵昭雄1

所属機関: 1川崎医科大学附属病院眼科

ページ範囲:P.935 - P.938

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(25C1-19) 一過性黒内障(AF)と診断した32症例を対象として,その視覚症状,眼科的検査,全身的検査,危険因子,最終診断について調査した。視覚症状が片眼性(MAF)のものは,全体の75%を占め,眼科的,全身的検査,虚血性危険因子の項目では両眼性(BAF)に比して異常所見が多かった。BAFは検査や虚血性危険因子では正常であることが多く,精神的疾患が基礎にあるものがあった。原因が明らかになったものは1/3で,原因不明が2/3であった。頸動脈の狭窄が認められたのはいずれもMAFであり,精神的疾患と診断されたものはすべてBAFであった。これより,MAFであれば,まず虚血性疾患を疑って検査を進めていくのが望ましい。BAFでは、精神的疾患も疑い,器質的疾患を否定することが必要である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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