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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科51巻5号

1997年05月発行

文献概要

特集 第50回日本臨床眼科学会講演集(3) 学会原著

アレルギー性紫斑病を合併した樹氷状血管炎の1例

著者: 南政宏1 佐藤文平1 石田理1 立花賢治2 渡邉千舟3

所属機関: 1南大阪病院眼科 2南大阪病院小児科 3大阪医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.949 - P.952

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(25E-2) アレルギー性紫斑病と同時期に樹氷状血管炎を発症した,5歳女児の症例を報告した。初診時視力右眼0.01(0.1)左眼0.03(n.c.)。両眼底には,視神経乳頭の軽度発赤,網膜動静脈の広範な白鞘化を認めた。螢光眼底造影では,周辺部網膜静脈から螢光色素の漏出をみた。全身所見では,下肢のみに2〜5mm大の紫斑を認めた。出血,凝固系検査に異常なく,各種ウイルス抗体も陰性,その他の検索でも異常はなかった。副腎皮質ステロイド内服治療開始後,網膜動静脈の白鞘化は急速に改善したが,黄斑部を中心に多量の滲出物がみられるようになった。この滲出物は,初診より12か月後もわずかに残存している。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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