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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科51巻5号

1997年05月発行

文献概要

特集 第50回日本臨床眼科学会講演集(3) 学会原著

長崎大学眼科におけるインフォームドコンセント調査の問題点

著者: 川下亜紀子1 大庭啓介1 東登陽三1 三島一晃1 津田恭央1 北岡隆1 雨宮次生1 赤木美佳2 長濱千恵子2 田添京子2

所属機関: 1長崎大学医学部眼科学教室 2長崎大学医学部附属病院看護部眼科

ページ範囲:P.1039 - P.1042

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(展示157) 1995年3月から1996年9月までの長崎大学病院眼科入院患者のうち.92名(男性41名.女性51名)を対象にインフォームドコンセントを行った。疾患に対する説明の理解度について,5段階(最高5から最低1)に分けて調査し,次の結果を得た。全体の平均理解度は3で,4以上の高い理解度は,全体の17%しか満たさなかった。性別理解度では,男性が女性より理解度は高かった。疾患別理解度では,どの疾患でも大きな差はなかった。年齢別理解度では,高齢になるほど理解度は低かった。項目別理解度では,合併症,再発再手術における理解度が低かった。説明の長さは理解度に関係していなかった。以上の結果より,これまで行ってきたインフォームドコンセントは,残念ながら不十分であったことが明らかとなり,今後,患者の理解度の向上のため,医療チームの日々の努力が必要であると考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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