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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科51巻5号

1997年05月発行

文献概要

臨床報告

Leigh症候群の3例

著者: 渡辺規子1 東範行1 大島崇1 内藤春子2

所属機関: 1国立小児病院眼科 2国立小児病院神経科

ページ範囲:P.1084 - P.1089

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 Leigh症候群はミトコンドリア脳筋症のひとつで,大脳基底核を中心とした左右対称の壊死性病変を呈する小児の変性疾患である。眼底所見の報告はこれまでわずかであるが,筆者らは本疾患3例の経時的観察を行った。眼底は初診時から後極を中心とした網膜変性や視神経萎縮があり,これらは徐々に進行したが,初期から網膜・視神経に重篤な障害があると思われた。一方,中枢神経系は進行が顕著であった。2例にはミトコンドリア酵素の異常が認められた。中枢神経や網膜・視神経は酸化的呼吸を特に必要とするため,本症例ではミトコンドリアの異常によって重要な中枢神経と眼底の異常が発生するものと考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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