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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科51巻5号

1997年05月発行

文献概要

臨床報告

眼球加圧テストにより発見された内頸動脈狭窄(閉塞)症

著者: 狩野廉1 岡本紀夫2 生島操2 大島禎二2 西川憲清3

所属機関: 1大阪厚生年金病院眼科 2松山赤十字病院眼科 3大阪警察病院眼科

ページ範囲:P.1095 - P.1099

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 眼底検査時に,眼球の圧迫加減による網膜中心勤脈拍動状態の観察(眼球加圧テスト)で眼底血圧値の低下が疑われ,MR angiographyおよびdigital subtraction angiography (DSA)により,頸動脈狭窄症または閉塞症と診断された5例8眼について,その特徴を検討した。DSAで内頸動脈は60%以上狭窄していた。90%以上の狭窄例で螢光眼底検査上網膜内循環時間遅延がみられ,99%以上の高度狭窄例で網膜電図の律動小波が減弱していた。眼球加圧テストが内頸動脈狭窄症のスクリーニングとして有用であり,狭窄が高度の場合に眼底所見が軽微でも螢光眼底検査およびERGの所見が参考になると考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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