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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科51巻6号

1997年06月発行

文献概要

特集 第50回日本臨床眼科学会講演集(4) 学会原著

網膜静脈分枝閉塞症の血圧と動静脈交叉

著者: 鈴木岳彦1 戸張幾生1 西山功1 中村仁2

所属機関: 1東邦大学医学部眼科学第二講座 2小張総合病院眼科

ページ範囲:P.1041 - P.1044

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(24D-7) 網膜静脈分枝閉塞症(branch retina-vein occlusion:BRVO)について次の検討を行った。血圧正常群,高血圧群,網膜静脈分枝閉塞症群各100例の血圧,視神経乳頭縁から上および下耳側の第1動静脈交叉までの距離,交叉部での動静脈の位置関係,細動脈硬化の程度の比較検討である。血圧は収縮期,拡張期ともに高血圧群とBRVO群が高かった。視神経乳頭縁から動静脈第1交叉までの距離は3群とも上耳側は下耳側よりも短かったが,BRVO群は他の2群に比べて上下とも有意に短かった。BRVO群は全例において交叉部で動脈が静脈の上に位置していた。細動脈硬化は血圧正常群<高血圧群<BRVO群の順に強かった。BRVOでは血圧が高値で,第1動静脈交叉が視神経乳頭縁から近く,交叉部で動脈が上にあり,細動脈硬化が強いことが確認された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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