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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科51巻6号

1997年06月発行

文献概要

特集 第50回日本臨床眼科学会講演集(4) 学会原著

アルゴンレーザー虹彩切開後に生じた水疱性角膜症

著者: 石村博美1 黄野桃世1 中村二郎1

所属機関: 1滋賀医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1123 - P.1126

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(展示30) アルゴンレーザー虹彩切開術を行った2眼に遅発性に水疱性角膜症が生じた。原因疾患は,それぞれ急性緑内障発作と慢性閉塞隅角緑内障である。水疱性角膜症は,治療の6年後と7年後に発見された。本例を含み過去4年半にアルゴンレーザー虹彩切開術が行われた55眼での角膜内皮細胞の密度の減少は,緑内障予防の目的での46眼よりも,急性緑内障8眼で顕著であった(p<0.05)。両群とも,細胞密度の大きい眼と小さい眼の2群があった。予防治療例では,この2群間に照射エネルギーと年齢には差がなく,治療後経過期間に有意差があった。アルゴンレーザー虹彩切開術後には,角膜内皮に対する持続的障害があることが推定された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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