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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科51巻6号

1997年06月発行

文献概要

特集 第50回日本臨床眼科学会講演集(4) 学会原著

翼状片の組織像による病期分類

著者: 佐々木かおる1 宍戸明美1 細畠淳1 建林美佐子1 檀上真次2

所属機関: 1市立豊中病院眼科 2近畿中央病院眼科

ページ範囲:P.1135 - P.1138

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(展示54) 翼状片患者15例15眼(平均年齢59.5歳)について,HE染色およびPCNA染色を行って観察したところ,成長に伴う組織像の変化から,初期,増殖期,成熟期,過熟期の4期に分類された。結合組織は,初期には密な線維から成り,進行するにつれて先端部にPCNA陽性細胞が出現した。その後,次第に均一な硝子質様組織へと置換され,細胞成分は消失した。上皮層は,初期から増殖期に成長するにつれて体部,先端部ともに多数のPCNA陽性細胞が認められた。成熟期に入るとこの陽性細胞は先端部に限局ずるようになり,過熟期には上皮全体が菲薄化し,陽性細胞は認められなかった。以上から体部の増殖力が低い成熟期以降に切除することが再発防止に役立つ可能性が示唆された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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