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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科51巻6号

1997年06月発行

文献概要

臨床報告

螢光造影を施行した球結膜血管腫の1例

著者: 市川優佳1 古市美絵子1 森嶋直人1

所属機関: 1東京医科歯科大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1279 - P.1282

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 現在までに結膜血管腫に螢光造影を行った報告はほとんどない。フルオレセイン螢光造影(FA),ICG赤外螢光造影(IA)を施行した結膜血管腫の1例を報告した。症例は28歳女性。右眼鼻側球結膜に直径1.5mmの血管腫を認めた。FA早期では血管腫の中心は低螢光であったが,次第に辺縁から色素の漏出がみられた。IAでは流入動脈の同定が可能で,血管腫にvascular patternを認めた。血管腫は均一に造影され,その後低螢光になったが,造影後期には底部に螢光貯留による過螢光がみられた。血管腫および流入動脈に光凝固を2回施行し,FA,IAにて血管腫の消失が確認された。結膜血管腫に対しFA,IAは光凝固部位の決定や治療効果の判定に有用であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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