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臨床報告
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角膜移植術後の強度乱視に,オプチカルゾーン7ミリの弧状切開による乱視矯正角膜切開術(AK)を施行した12眼(16回)の術後成績につき検討した。屈折乱視は術前6.47±2.10Dから3.77±2.28D,角膜乱視は7.67±1.92Dから3.64±2.00Dと有意に減少した。7例でベクトル解析による惹起乱視度数と目標度数とのずれが2D以内に収まったが,残りは過矯正となっていた。矯正視力は,2段階以上の改善7例,不変6例,悪化3例であった。結論として,角膜移植後のAKは乱視軽減に有効であったが,予測性が低く,その他の手段では矯正不能な強度乱視例に限定して,低矯正を目標に行われるべきであると考えられた。
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