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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科51巻7号

1997年07月発行

文献概要

臨床報告

糖尿病網膜症に対する局所光凝固の経過

著者: 有馬美香1 宮村直孝1 宮村昌孝1 伊藤邦生1 宇治幸隆1 滝川純2 安城孝3 杉本充3

所属機関: 1三重大学医学部眼科学教室 2鈴鹿中央病院眼科 3松阪中央病院眼科

ページ範囲:P.1373 - P.1376

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 糖尿病網膜症76眼(前増殖糖尿病網膜症[preproiiferative diabetic retinopathy:PPDR]66眼,増殖糖尿病網膜症[PDR]10眼)に対して,局所光凝固を施行した。光凝固前の黄斑症の合併はPPDR50眼,PDR7眼にみられたが,そのうちPPDR7眼,PDR1眼の計8眼(全体の11%)に,光凝固後に黄斑浮腫の増強をきたした。黄斑浮腫の増強は凝固数の多寡とは関係がなかった。光凝固後2年から4年5か月の経過観察中,30眼(PPDR24眼,PDR6眼)で光凝固の追加を要し,このうち16眼で汎網膜光凝固(panretinal photocoagulation:PRP)になった。螢光眼底所見を仁木らの分類に従い分けた場合,後極型25眼中6眼,中間型36眼中7眼,周辺型5眼中0眼,全体型1眼中1眼にPRPが必要となった。HbA1cが10%以上のものは19眼中8眼(42%)にPRPを要した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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