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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科51巻7号

1997年07月発行

文献概要

臨床報告

眼底直視下時間変調感度測定を用いた緑内障の早期診断

著者: 湯川英一1 福原潤2 西信元嗣1

所属機関: 1奈良県立医科大学眼科学教室 2奈良県立三室病院眼科

ページ範囲:P.1385 - P.1390

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 眼底直視下での時間変調感度測定は,中心30度の視野全体をとおして正弦波状のフリッカー刺激に対する感度を測定するための新しい方法である。時間変調感度測定の際には,刺激視標が網膜血管に重なることで生じる血管暗点による感度低下が問題となる。今回,視標サイズが2度までのものを用いた場合には,感度は網膜血管に影響されることが示された。本法は網膜上の刺激位置を観察することで,血管暗点を避けることができ,視標サイズが2度以下の場合でも,正確な時間変調感度の測定が可能であった。2例の緑内障患者における時間変調感度測定の結果は,自動視野計にて異常のみられない時期に,20Hzの周波数において,時間変調感度の有意な低下がみられた。この装置は緑内障の早期診断という点で,従来の視機能検査よりも有効であると思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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