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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科51巻8号

1997年08月発行

文献概要

臨床報告

眼トキソカラ症の35症例

著者: 吉田雅美1 浅井宏志2 白尾裕2 長瀬博文1 中村裕之1 荻野景規1 赤尾信明3 岡沢孝雄4 近藤力王至5

所属機関: 1金沢大学医学部公衆衛生学教室 2金沢大学医学部眼科学教室 3東京医科歯科大学医学部医動物学教室 4金沢大学留学生センター 5元金沢大学医学部寄生虫学教室

ページ範囲:P.1455 - P.1459

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 過去11年間に,ぶどう膜炎または視神経炎などで眼トキソカラ症を疑われた356症例を検査した。35症例が免疫血清学的な5項目のうち4項目以上に陽性を示し,眼トキソカラ症と診断された。男26例,女9例であり,全例が片眼発症であった。32例(91%)が20歳以上であった。滲出性ないし隆起性の網脈絡膜病変が33眼にあり,後極部にあるもの11眼,周辺部にあるもの16眼であり,双方にあるもの6眼であった。視神経乳頭の浮腫または発赤が8眼にあった。うち7眼では滲出性ないし隆起性の網脈絡膜病変があった。牽引性網膜剥離が4眼にあった。以上の所見は海外で報告されたものとは大きく異なり,眼トキソカラ症の分類の修正が必要であると判断された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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