文献詳細
連載 眼科手術のテクニック・94
文献概要
涙嚢鼻腔吻合術(DCR)のみならず,手術の最後の段階に位置し,その総仕上げともいうべき意味合いをもつのが縫合である。手技的には極めて単純単調なものであるため,多くの手術書でもこの部分はあっさりとした記述に留まっているのが通例で,なかには単に「縫合して手術を終わる」の一語で片付けられている場合も少なくない。しかしDCRの場合には,例えば吻合弁の作成とその縫合は導涙路の形成にかかわる,さまざまな考え方の反映される部分であり,皮膚創の縫合閉鎖はもっぱら美容的観点から最小限の傷跡ないし創痕の消失を目指して努力を傾けるべき部分であって,いずれも閑却されてはならない課題であると思われる。
以下に個々の場合について,筆者が日常心がけている事項を述べる。
以下に個々の場合について,筆者が日常心がけている事項を述べる。
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