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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科51巻9号

1997年09月発行

文献概要

臨床報告

発症から30年を経過したSMON患者12名の眼所見

著者: 平由起1 松尾俊彦2 中川秀樹2 松尾信彦2

所属機関: 1国立岡山病院眼科 2岡山大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1581 - P.1584

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 岡山県井原・湯原地区では1965年頃SMON患者が多発した。今回岡山大学眼科で岡山・井原SMON患者会の会員287人のうち検診を希望した来院可能な患者12人に対して,視力,ゴールドマン動的視野,眼圧,細隙灯顕微鏡,眼底,色覚,限界フリッカー検査を行った。SMONによる視野異常(中心暗点,求心性狭窄)は6例(50%)にみられたが,色覚障害は少なく,視神経障害程度も乳頭耳側の退色がみられるのみであった。SMONと視覚障害とに因果関係があると考えられたのは7例(58%)であったが,障害程度は軽い症例が多かった。SMONの全身症状と眼症状の重症度は比例する傾向にあるため,現在高齢者が多いSMON罹患者のうち,来院可能な患者は比較的全身症状が軽く,視覚障害の程度も軽かったと考えられる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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