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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻1号

1998年01月発行

文献概要

臨床報告 カラー臨床報告

黄斑浮腫の光学的干渉断層計所見

著者: 大谷倫裕1 丸山泰弘1 岸章治1

所属機関: 1群馬大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.27 - P.33

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 黄斑浮腫の網膜断面構造を,光学的干渉断層計(Optical coherence tomography:OCT)で検索した。対象は黄斑浮腫がある56眼,44例(男子27例,女子17例)である。56眼の内訳は,糖尿病網膜症43眼,網膜静脈分枝閉塞症6眼,網膜中心静脈閉塞症3眼,ぶどう膜炎2眼,後部強膜炎1眼,粟粒血管腫症1眼である。OCTの所見から,黄斑浮腫は,網膜の膨化50眼,嚢胞様黄斑浮腫(cystoid macular edema:CME)28眼,漿液性網膜剥離4眼の3つの型に分類された。これらの型は,しばしば同一眼で合併していた。網膜の膨化は主として網膜外層にあり,膨化が強いとスポンジ状になっていた。新鮮なCME例では網膜外層の嚢胞によって中心窩が突出し,網膜内層の層構造は比較的保たれていた。陳旧化したCMEでは,嚢胞が網膜の外層から内層を占めており,黄斑部は嚢胞によって空洞化していた。硬性白斑は高反射領域として写り,網膜の外層だけでなく,内層にもあった。CMEではない黄斑浮腫の中心窩の網膜厚と視力は,中等度の負の相関を示した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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