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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻10号

1998年10月発行

臨床報告

落屑症候群における隅角所見の統計的観察

著者: 國司幸生1 國司昌煕2 芳野秀晃3 西田輝夫4

所属機関: 1国立下関病院眼科 2國司眼科医院 3徳山中央病院眼科 4山口大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1683 - P.1689

文献概要

 落屑症候君羊196例の341眼の隅角を検索した。同世代の白内障患者180例360眼を対照とした。6時方向の隅角の色素沈着は,落屑症候群眼では対照眼よりも顕著であり(p<0.001),特に緑内障発症眼で強かった。片眼落屑眼89例では,落屑眼で色素沈着が僚眼よりも強く(p<0.001),さらに僚眼での色素沈着が対照眼よりも有意に強かった(p<0.001)。Sampaolesi線は,落屑眼で多く(p<0.001),落屑眼のうち高眼圧がある眼では頻度が低かった。狭隅角は,落屑では対照眼よりも多く,特に緑内障眼に多かった。落屑症候群では色素沈着とSampaolesi線の存在が特徴的な隅角所見であり,緑内障の発症に色素沈着と狭隅角が関与していることが推定された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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