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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻10号

1998年10月発行

文献概要

臨床報告

オフロキサシン耐性コアグラーゼ陰性ブドウ球菌により生じた白内障術後強角膜創感染の1例

著者: 石田為久1 岡田由香1 雑賀司珠也1 大西克尚1 近江俊作2

所属機関: 1和歌山県立医科大学眼科学教室 2近江眼科諏訪森診療所

ページ範囲:P.1695 - P.1698

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 76歳男性の右眼に,自己閉鎖無縫合白内障手術と眼内レンズ挿入が行われた。術後18日に樹枝状角膜炎が発症し,アシクロビル眼軟膏とオフロキサシン点眼で軽快した。術後53日に術創部の強膜壊死と眼内炎が突発した。強膜壊死部の擦過培養で,オフロキサシン耐性コアグラーゼ陰性ブドウ球菌が検出された。イムペネム・シラスタチン,セファゾリン,セブオチアムの静注と,トブラマイシン,コリスチン・メタスルホン酸の点眼で改善した。結膜嚢の常在菌であるコアグラーゼ陰性ブドウ球菌の病原性に注意する必要があることを示す症例である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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