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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻10号

1998年10月発行

文献概要

臨床報告

全層角膜移植後の網膜剥離

著者: 川崎諭1 池田恒彦1 西田幸二1 木下茂1 斉藤喜博2 田野保雄2 前野貴俊3

所属機関: 1京都府立医科大学眼科学教室 2大阪大学医学部眼科学教室 3多根記念眼科病院

ページ範囲:P.1723 - P.1727

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 角膜移植後の網膜剥離4例4眼について,臨床的特徴,手術時の問題点1角膜移植との関連を検討した。全例が全層角膜移植術後で,1眼は水晶体嚢内摘出術,1眼は眼内レンズ摘出術と前部硝子体切除術が併用されていた。初回手術として,全例に強膜バックリング手術を施行した。1眼で再剥離を来し硝子体手術を施行したが,拒絶反応を生じた。臨床像は通常の網膜剥離と同様であったが,特殊な光学系のため眼底周辺部の観察が困難であった。硝子体手術などの移植片に対して侵襲が大きい処置は,拒絶反応の契機となるため免疫抑制剤などによる予防処置が必要と考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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