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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻10号

1998年10月発行

文献概要

臨床報告

サルコイドーシスと地図状脈絡膜炎の合併例

著者: 前田耕司1 原田敬志1 高坂昌志1 上田裕幸1 馬嶋慶直1

所属機関: 1藤田保健衛生大学眼科学教室

ページ範囲:P.1735 - P.1740

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 生検でサルコイドーシスと確診を得た23歳の男性の両眼に,地図状脈絡膜炎の合併をみた。眼底病巣は,しばしば色素沈着を混じえた地図状網脈絡膜萎縮で,螢光眼底造影上,病巣の辺縁部が過螢光を示した。赤外螢光眼底造影では,両眼とも後極部に7〜8個の低螢光巣が晩期相まで持続した。全身的には,両側肺門部リンパ節腫大を伴い,血清アンギオテンシン変換酵素および血清リゾチームが上昇していた。地図状脈絡膜炎はサルコイドーシスの経過中に,肉芽腫による圧迫あるいはそれによる脈絡膜毛細血管板における循環障害により生じた可能性がある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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