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特集 眼科検査法を検証する 巻頭言
眼科検査法の進歩とその検証—何がどのように有用かを知るために
著者: 玉井信1
所属機関: 1東北大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.8 - P.9
文献購入ページに移動 最近の臨床医学の特徴は,疾患に関する知識の爆発的な増加もさることながら,それを支える検査法のすさまじい開発,発展と,それに伴う新しい知見の蓄積であろう。眼科も,もちろん例外ではない。それがどれだけ1人ひとりの患者さんを前にして,正確な診断に必要であるかは別にして,とにかく進歩が激しい。
専門誌と称するものが科学の全分野で10誌,年間の出版物が全世界で数千冊であったという18世紀当時から,その後徐々に増えてはきたものの,20世紀後半まではそれほど急激ではなかった。少なくとも小生が大学院生であった20年前は,まだ専門的な自分の領域を網羅し,先端的な研究に遅れないためには,Nature, Scienceなどのほかは限られた専門誌でことが済んでいた。ところが最近はその数がとどまるところを知らないほど増え続け,たとえコンピュータの助けを借りても,われわれの掌握できる範囲をはるかに超えてしまっているようで,空恐ろしい感じがする。かの有名なNature誌が今年から5誌に分けられ,毎号沢山の新しい知見を満載しているのを見ると,この現象が生物学を含めたあらゆる分野で起きていることがわかる。
専門誌と称するものが科学の全分野で10誌,年間の出版物が全世界で数千冊であったという18世紀当時から,その後徐々に増えてはきたものの,20世紀後半まではそれほど急激ではなかった。少なくとも小生が大学院生であった20年前は,まだ専門的な自分の領域を網羅し,先端的な研究に遅れないためには,Nature, Scienceなどのほかは限られた専門誌でことが済んでいた。ところが最近はその数がとどまるところを知らないほど増え続け,たとえコンピュータの助けを借りても,われわれの掌握できる範囲をはるかに超えてしまっているようで,空恐ろしい感じがする。かの有名なNature誌が今年から5誌に分けられ,毎号沢山の新しい知見を満載しているのを見ると,この現象が生物学を含めたあらゆる分野で起きていることがわかる。
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