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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻11号

1998年10月発行

文献概要

特集 眼科検査法を検証する Ⅲ.緑内障

超音波生体顕微鏡(UBM)

著者: 栗本康夫1 近藤武久2

所属機関: 1信州大学医学部眼科学教室 2神戸市立中央市民病院眼科

ページ範囲:P.128 - P.131

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 超音波生体顕微鏡(ultrasound biomicroscopy:UBM)は,生体眼の主に前眼部をリアルタイムに観察するために開発された装置で1,2),その名にあるように顕微鏡のごとき高解像度をもって,従来観察不可能であった組織の描出が可能となった。特に後房など,虹彩より後ろの状態については,これまで生理的状態における詳細な検査は極めて困難であったし,前房隅角にしても角膜混濁などのために観察ができない場合もしばしば経験されるところであった。しかしUBMでは,このような部位や症例においても高解像度の画像を得ることが可能である。
 UBMの登場は緑内障の臨床においてひとつのbreak throughとなり,緑内障の鑑別診断や病態の解明などに大きな成果を上げつつある。本稿では,まずUBMの原理とUBMが緑内障の臨床にもたらした成果とを概観し,UBMによる前眼部形状の生体計測について検証を行った後,UBMの緑内障臨床応用例を,自検例を中心に実例をあげて解説する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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