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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻12号

1998年11月発行

文献概要

臨床報告

中脳小梗塞に伴う動眼神経不全麻痺が生じた糖尿病患者の1例

著者: 三木淳司1 高木峰夫1 早川祐貴1 長谷部日1 稲川容子1 臼井知聡1 長谷川茂1 阿部春樹1 桑原武夫2

所属機関: 1新潟大学医学部眼科学教室 2新潟大学脳研究所神経内科学教室

ページ範囲:P.1811 - P.1814

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 糖尿病歴11年,高血圧歴2年の61歳女性に右眼瞼下垂が1週前に生じた。右眼に上転と内転障害があった。瞳孔反応は正常であった。頭部CT検査で異常がなく,虚血性の動眼神経麻痺が疑われた。MRI検査で中脳腹側に小病変が発見され,この部の右動眼神経線維束障害が動眼神経不全麻痺の原因であると推定された。下斜筋,上直筋,上眼瞼挙筋,内直筋に障害があり,下直筋と瞳孔が障害されていなかったことは,中脳の動眼神経線維東内でこれら障害筋の線維配列が近接しているとする従来の解剖学的知見に合致する所見であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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