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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻12号

1998年11月発行

文献概要

臨床報告

網脈絡膜炎が併発したReiter症候群の1例

著者: 佐藤俊介1 松尾俊彦1 佐藤由希子1 大月洋1

所属機関: 1岡山大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1815 - P.1818

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 46歳男性が左眼のぶどう膜炎で紹介された。右眼にも7か月前に虹彩炎があったが受診時には治癒していた。11年前に尿道炎と亀頭炎が発症し,多発性関節炎があり,HLA-B27陽性,抗クラミジア抗体陽性で,Reiter症候群と診断されていた。左眼には陳旧性の前部ぶどう膜炎と,乳頭腫脹,嚢胞様黄斑浮腫があった。螢光眼底造影で乳頭と網膜毛細血管からの色素漏出と,黄斑浮腫の所見が得られた。これは長期間寛解と増悪を繰り返した眼内炎が網脈絡膜に及んだ所見と解釈された。Reiter症候群では,眼発作寛解期でも定期的な眼科的検査と早期治療が望ましいことを示す症例である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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