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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻13号

1998年12月発行

文献概要

臨床報告

視神経乳頭からの新生血管を伴ったベーチェット病に対する硝子体手術

著者: 鬼木隆夫1 石本聖一1 西岡木綿子1 川野庸一1 讃井浩喜1

所属機関: 1九州大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1927 - P.1930

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 視神経乳頭からの新生血管を伴ったベーチェット病に対して硝子体手術を行った。対象は2例2眼で,いずれの症例も両眼の視神経乳頭から新生血管が出現し,内科的治療にもかかわらず,硝子体出血を繰り返した。片眼は急速に牽引性網膜剥離を起こして失明したので,僚眼に対して牽引性網膜剥離を防ぐ目的で硝子体手術を行った。術前に比べて術後視力は2例とも向上し,手術に伴う新たな硝子体出血や重篤なぶどう膜炎の再燃などは生じなかった。ベーチェット病における視神経乳頭からの新生血管は,牽弓性網膜剥離の原因となることが予想される。比較的早期の硝子体手術は,牽引性網膜剥離への進行防止に有効であることが考えられる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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