icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻2号

1998年02月発行

文献概要

臨床報告

眼窩減圧術が奏効した甲状腺眼症の1症例

著者: 中村靖1 大塚賢二1 橋本雅人1

所属機関: 1札幌医科大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.141 - P.144

文献購入ページに移動
 11年前からバセドー病と診断されている47歳女性が両眼の眼球突出を主訴として受診した。ステロイド薬内服で眼球突出はいったん軽減したが,8年後に増悪した。放射線照射とステロイド薬内服で甲状腺眼症が軽快せず,視神経症が生じた。増悪の8か月後に両眼に対して,眼窩内壁と内下壁を除去し,眼窩脂肪を脱出させる眼窩減圧術を行った。これにより視神経症が改善し,治療に抵抗していた結膜充血,高眼圧,眼球突出が術直後から著しく軽快した。甲状腺眼症に対して眼窩減圧術が有効であることを示す1例である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?