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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻2号

1998年02月発行

文献概要

臨床報告

光凝固が奏効した網膜剥離を伴った視神経乳頭欠損の1例

著者: 岸浩子1 前谷悟2 中井義秀3 三嶋弘4

所属機関: 1広島三菱病院眼科 2大阪医科大学眼科学教室 3東海眼科 4広島大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.145 - P.149

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 32歳女性が前日からの左眼視野異常で受診した。左眼視力は0.7であった。眼底に視神経乳頭欠損があり,それから下方に5乳頭径大の扁平な網膜剥離があつた。フルオレセイン螢光造影で乳頭欠損部位からの色素漏出があつた。乳頭の下側縁に光凝固を行い,網膜剥離は速やかに減少し,視力は1.2に回復した。初診から40日後に視力が再び0.2に低下した。乳頭から黄斑にかけてpit-macularsyndromeのような網膜剥離があり,乳頭耳側に光凝固を4回に分けて行つた。約4か月後に網膜剥離が消失し,視力は1.0に回復した。視神経乳頭欠損に伴う網膜剥離に対して光凝固が有効であった1例である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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