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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻2号

1998年02月発行

文献概要

臨床報告

小脳性眼球運動障害を呈した脳腱黄色腫の1例

著者: 原里江子1 奥英弘1 菅澤淳1

所属機関: 1大阪医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.155 - P.158

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 17日前に失神発作があった20歳女性が視力障害で紹介された。視力は左右とも0.5であった。知能発育遅延,錐体路症状,若年性白内障,小脳性眼球運動障害があり,血中のコレスタノール値が顕著に上昇していた。MRI検査で両側の脳質周囲白質に散在性の異常病巣があり,脱随所見と解釈された。視覚誘発電位の頂点潜時が左眼で延長し,左方注視で注視眼振があり,左方向への滑動性追従運動が障害されていた。これらの所見から,脳腱黄色腫と診断された。特効薬であるケノデオキシコール酸の投与で神経症状は軽快した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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