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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻2号

1998年02月発行

文献概要

臨床報告

超音波生体顕微鏡で確定診断した続発閉塞隅角緑内障

著者: 永井由巳1 竹内正光1 湖崎淳1 三木弘彦1 宇山昌延1

所属機関: 1関西医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.210 - P.214

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 超音波生体顕微鏡(ultrasound biomicroscope:UBM)を用い,毛様体・脈絡膜剥離と毛様体浮腫によって毛様突起が前方へ偏位して虹彩根部を圧迫し,隅角閉塞を生じていることが確認できた続発閉塞隅角緑内障の2症例を経験した。症例1は,急性緑内障発作の診断にてレーザー虹彩切開を行ったが,眼圧の降下がみられなかった。症例2は,網膜剥離の強膜内陥術後に高眼圧を生じた。両例ともUBMにより,毛様体浮腫と毛様体脈絡膜剥離による続発閉塞隅角緑内障と判明した。UBMを用いると前眼部の生理的な状態の観察が可能になり,本法は緑内障眼の眼圧上昇の機序の解明,診断,治療方針の決定に有用な検査法である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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