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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻3号

1998年03月発行

文献概要

特集 第51回日本臨床眼科学会講演集(1) 学会原著

超音波カラードプラ検査が有用であった眼窩眼瞼血管腫の症例

著者: 山田利津子1 中西実1 落合恵蔵1 山野辺隆二1 真鍋雄一1 上野聰樹1

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.285 - P.288

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(19-D501-6) 63歳男性が2日前からの左眼瞼周囲の腫脹で受診した。左上眼瞼に15cm×12cm大の黒紫色の腫瘤があった。頭部MRI血管造影で,眼瞼と上眼窩部に顆粒状の陰影が多数あり,炎症を伴う血管腫が疑われた。脳血管造影で,浅側頭動脈前部,中硬膜動脈,眼動脈それぞれから腫瘤部への血液供給があった。超音波パルス法で,同部に動脈の拍動性シグナルが多数あり,カラードプラで乱流が観察された。血管腫眼窩部のacceleration time index (ATI)は網膜中心動脈と眼動脈より高値を示したが,発症から日を経るにつれ著明に低下し,血管構築の改善が考えられた。本症例は,眼窩眼瞼血管腫の破裂であると考えた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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