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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻3号

1998年03月発行

文献概要

特集 第51回日本臨床眼科学会講演集(1) 学会原著

被虐待児症候群にみられた巨大裂孔網膜剥離の1例

著者: 坂谷慶子1 伊藤久太朗1 井上真知子1 高木茂1 長田正夫1 玉井嗣彦1 太田垣綾美2 小枝達也2

所属機関: 1鳥取大学医学部眼科学教室 2鳥取大学医学部附属脳幹性疾患研究施設脳神経小児科部門

ページ範囲:P.303 - P.307

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(17-P1-1) 虐待が原因と考えられる幼児の巨大裂孔網膜剥離の1例を経験した。患児は1歳3か月の男児で,右眼白内障の治療目的に受診した。右眼は全白内障と硝子体出血を伴う巨大裂孔網膜剥離を生じていた。患児は体重増加不良に加えて,10か月時に擦過傷・熱傷跡,多発骨折などの症状が全身にあり,被虐待児症候群の疑いとして入院歴があったが,確定診断には至らず家庭へ復帰していた。眼障害に対して手術を施行し,退院後は両親からの分離をはかった。今後,眼科領域においても虐待の症例の増加が予想される。日常診療に注意を払い,他科との連絡を密にとり,他職種の専門家と連携して診断および治療にあたることが重要である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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