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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻3号

1998年03月発行

文献概要

特集 第51回日本臨床眼科学会講演集(1) 学会原著

Candida albicansによる両眼性角膜真菌症の非定型例

著者: 松本光希1 安東えい子1 根木昭1

所属機関: 1熊本大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.341 - P.345

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(18-P2-37) 非定型的な所見を呈した両眼性のCandida albicansによる角膜真菌症の1例を報告した。症例は76歳女性で,両眼角膜の比較的大きな上皮欠損部に多数の白色隆起性病変がみられたが,毛様充血や細胞浸潤などの炎症反応はみられなかった。角膜ジストロフィなどの非感染性疾患が考えられたが,角膜擦過標本の組織診にて真菌要素が認められ,培養にてC.albicansが同定された。フルコナゾールの点眼・内服などの治療により,右眼は癒着性白斑,左眼はパンヌスを伴った角膜白斑の状態で治癒した。本例はベタメタゾン点眼が使用されていたため,炎症反応を欠く非定型的な所見を呈したものと思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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