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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻3号

1998年03月発行

文献概要

臨床報告

未熟児網膜症の初回検査時期の意義

著者: 秋澤尉子1 黄世俊2 百野伊恵3 土信田久美子4 菅本理絵5

所属機関: 1都立荏原病院眼科 2多摩老人医療センター眼科 3茅ケ崎徳洲会総合病院眼科 4湘南鎌倉総合病院眼科 5真鍋クリニック

ページ範囲:P.401 - P.405

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 未熟児網膜症の初回検査の時期を検討するため,過去7年間に診察した出生体重1,500g未満の未熟児233名のうち,網膜症のある129名を検索した。生後約3週の初回検査で,49名(38%)に網膜症があった。網膜症のある群は,ない群よりも,出生時の在胎週数と出生体重が有意に大きく,必要治療率が低かった。治療時期には両群間に差がなく,修正在胎週の34から35週であった。初回検査から治療までの期間は,網膜症のある群は11日で,ない群の35日よりも有意に短かった。出生在胎週数が大きい児は,生後3週後に網膜症がすでに発症していることが多いので,生後2週に初回検査を行うことが望ましいと結論される。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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