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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻3号

1998年03月発行

臨床報告

真性小眼球症に発生した閉塞隅角緑内障

著者: 完山英子1 竹内正光1 山岸和矢2 岡見豊一3

所属機関: 1関西医科大学眼科学教室 2関西医科大学香里病院眼科 3関西医科大学男山病院眼科

ページ範囲:P.425 - P.428

文献概要

 71歳,女性の真性小眼球症に両眼の閉塞隅角緑内障が発症した。左眼には超音波生体顕微鏡検査(UBM)を行った。前房は非常に浅く,隅角は著しい狭隅角と一部に閉塞がみられ,毛様体扁平部は著しく腫脹していた。本症例の閉塞隅角緑内障の発生機序として,水晶体の眼内における容積率が高いという解剖学的特徴に加えて,強膜が厚く硬いことから,脈絡膜および毛様体にうっ血と浮腫を生じたため,虹彩根部の前方への圧迫,水晶体の前方移動と膨隆による瞳孔ブロックの発生が考えられた。右眼への緑内障,白内障手術後に駆逐性出血が生じた。真性小眼球症で閉塞隅角緑内障を発生しやすい機序をUBMで解明することができた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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