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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻4号

1998年04月発行

文献概要

特集 第51回日本臨床眼科学会講演集(2) 学会原著

レーザースペックル法で結膜血流の経過を観察した頸動脈海綿静脈洞瘻の1例

著者: 小坂美樹1 永谷建1 高橋広1 秋谷忍1

所属機関: 1産業医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.469 - P.472

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(17-G409-16) 頸動脈海綿静脈洞瘻(CCF)の結膜充血に対して,レーザースペックル法を用いて結膜血流を測定し経過を観察した。結膜血流はsquare dur rate(SBR)値にて評価した。症例は76歳女性,CCFに対し塞栓術が行われ,症状は改善し結膜血流測定にてSBR値は左右差はなかった。3か月後に再発し右眼SBR値は再発前の7倍まで上昇した。再度塞栓術が行われたが症状およびSBR値に変化なく,放射線治療を行い右眼SBR値は再発前と同程度まで低下した。この症例では,結膜血管のSBR値は結膜充血,眼圧の経過と相関性を示した。同装置を用いることにより結膜血流を定量的に測定し,充血の程度を評価することが可能になった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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