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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻4号

1998年04月発行

文献概要

特集 第51回日本臨床眼科学会講演集(2) 学会原著

急性リンパ性白血病に合併したサイトメガロウイルス網膜炎の1例

著者: 鈴木温1 矢田裕巳子1 池田尚弘1 岡本隆弘2 宮崎茂雄3

所属機関: 1兵庫医科大学眼科学教室 2兵庫医科大学第二内科学教室 3川崎医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.477 - P.480

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(17-P1-9) 22歳女性が急性リンパ性白血病のために骨髄移植を受けた。その148日後に左眼の中心暗点が突発した。眼底所見と,前房水のPCR法による検査の結果両眼のサイトメガロウイルス網膜炎と診断した。骨髄機能が低下していたので,フォスカーネットの全身投与を行ったが無効であった。さらに病変が進行したので,網膜光凝固術とガンシクロビル硝子体内注入とを行った。右眼の網膜炎は沈静化した。左眼に続発性網膜剥離が生じたが,硝子体手術とシリコンオイル注入で復位が得られた。サイトメガロウイルス網膜炎で迅速な治療開始が必要なことを示す1例である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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