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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻4号

1998年04月発行

文献概要

特集 第51回日本臨床眼科学会講演集(2) 学会原著

両側視神経乳頭腫脹をきたしたサルコイドーシスの1例

著者: 湯原千裕1 平木泰典1 岡知巳1 田淵昭雄1

所属機関: 1川崎医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.493 - P.496

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(18-G409-25) サルコイドーシスによる両側視神経乳頭腫脹をきたした1例を経験した。症例は22歳男性で,ステロイド40mgからの漸減投与中に前部ぶどう膜炎と血管炎は軽快したが,両視神経乳頭腫脹は悪化した。乳頭腫脹の悪化に対してプレドニゾロンを100mgに増量して漸減投与したが,乳頭腫脹の反応は不良であった。その後ステロイド40mgを約5か月,プレドニゾロン換算6,415mg投与で乳頭腫脹は軽減した。本症例の乳頭腫脹悪化には不十分なステロイド投与と,前部ぶどう膜炎と乳頭腫脹のステロイドの反応性の違いが関与している可能性があり,乳頭病変を伴ったサルコイドーシスにはステロイドの大量かつ長期漸減投与が必要と考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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