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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻4号

1998年04月発行

文献概要

特集 第51回日本臨床眼科学会講演集(2) 学会原著

腎移植後に発症したサイトメガロウイルス網膜炎

著者: 山上和良1 北尾義実1 水迫真理2

所属機関: 1市立宇和島病院眼科 2佐賀医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.527 - P.529

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(17-P1-8) 53歳の女性が,約4年前に水腎症による慢性腎不全のために腎移植を受けた。慢性拒絶反応のために4か月前に2度目の腎移植を受けた。慢性拒絶反応のためにシクロスポリンの全身投与を受け,3週間前からタクロリムスを内服している。1週間前からの飛蚊症で当科を受診した。両眼のサイトメガロウイルス網膜炎と診断された。ガンシクロビルの内服で眼底病変は消退しつつあったが,左眼の萎縮網膜に円孔が生じ,網膜剥離が発症した。硝子体手術とシリコン充填で網膜は復位した。以後ガンシクロビル内服で眼底病変は沈静化し、タクロリムスの減量が可能になった。ガンシクロビルの中止以後,網膜炎は再燃していない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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