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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻4号

1998年04月発行

文献概要

特集 第51回日本臨床眼科学会講演集(2) 学会原著

出血性胃潰瘍後に生じた網膜出血の1例

著者: 脇山はるみ1 貝田智子2

所属機関: 1健康保険諌早総合病院眼科 2長崎大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.531 - P.534

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(17-P1-16) 症例は46歳男性。主訴は,急性出血性胃潰瘍による失1血後8日目に自覚した左眼中心暗点。高血圧,糖尿病の既往歴はない。初診時,右眼視力O.1(1.2),左眼視力O.04(0.2)で,両眼後極部に網膜出血,軟性白斑を認めた。ヘモグロビン(Hb値)は,約2週問4.7〜9.1g/dlで推移した。胃切除後貧血は改善し,網膜出血も吸収傾向を示した。貧血性網膜症における血液像についての報告は慢性貧血に関するものが主で,急性貧血の例は少ない。急性貧血の例ではHb値が3.Og/dlや5.8g/dlの重症例でも,高血圧,糖尿病を合併した1例を除いて網膜出血はみられず,一過性貧血では網膜出血は生じにくいと考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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