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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻4号

1998年04月発行

文献概要

特集 第51回日本臨床眼科学会講演集(2) 学会原著

Shaken baby syndromeの1例

著者: 川村博久1 山岸智子1 初川嘉一1

所属機関: 1大阪府立母子保健総合医療センター眼科

ページ範囲:P.543 - P.545

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(17-P3-7) 泣き入りひきつけを起こし,母親が慌てて揺すったり叩いたりしたことにより発症した生後5か月のshaken baby syndromeの1例を報告した。外傷,骨折はなかったが,頭部CTでは硬膜下血腫を,両側眼底後極部には網膜前出血を認めた。出血は右眼が約30日,左眼が約60日で黄斑部透見可能となり90日で完全に吸収され,生後10か月の視力は両眼とも0.11と良好であった。黄斑透見可能となった時点で健眼遮閉治療を開始したが,重篤な弱視は発生しなかった。また再発防止のためには,養育者に揺さぶりの危険性を知らせる必要があると思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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