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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻4号

1998年04月発行

文献概要

特集 第51回日本臨床眼科学会講演集(2) 学会原著

加齢黄斑変性に対する放射線治療の長期経過

著者: 万代道子1 高橋政代1 宮本秀樹1 広芝直子1 木村英也1 小椋祐一郎1 本田孔士1 笹井啓資2

所属機関: 1京都大学大学院医学研究科視覚病態学教室 2京都大学医学部放射線科学教室

ページ範囲:P.567 - P.571

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(18-D-16) 加齢黄斑変性の中心窩下脈絡膜新生血管に対する放射線治療の長期経過(10Gy30か月,20Gy24か月)を報告する。6か月以内に悪化傾向のみられた60歳以上の症例で,螢光造影で証日月された中心窩にかかる新生血管板に対し,10Gy (2Gy×5日間),20Gy (2Gy×10日間)を各々15眼に照射し1同条件をみたす無治療症例16眼とretrospectiveに比較した。血管板の変化は無治療群よりも治療群で良好な傾向がみられた。最終視力が0.1を超える率は10Gyで20%,20Gyで53%,対照群で0%と,治療群で有意に高く(p<0.01),視力の悪化をvisual angleの2倍以上の変化とするとき,20Gy群で視力不変以上の率が47%と,対照群の13%に比べて有意に高かった(p<0.01)。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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