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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻4号

1998年04月発行

文献概要

特集 第51回日本臨床眼科学会講演集(2) 学会原著

中心性漿液性網脈絡膜症のインドシアニングリーン螢光眼底造影所見

著者: 和田光正1 山田晴彦1 岩下憲四郎1 木本高志1 永井由巳1 白数純也1 松永裕史1 高橋寛二1 宇山昌延1

所属機関: 1関西医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.572 - P.577

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(18-D501-7) 中心性漿液性網脈絡膜症の90例91眼にインドシアニングリーン(ICG)螢光造影を行った。本症のICG造影の所見は,造影早期の螢光漏出点周囲の低螢光を75%,脈絡膜静脈の拡張を21%,網膜下への螢光漏出を85%に認め,造影中期以降の脈絡膜の著しい異常過螢光を87%に認めた。各所見の陽性率は,年代間には有意差をみなかったが,急性群と慢性群を比べると造影早期の低螢光が慢性群に有意に高かった。以上の成績から,本疾患の原発病巣は脈絡膜血管の透過性亢進であり,血液の液性成分が血管外に漏出して脈絡膜に組織液が貯留し,その結果二次的に網膜色素上皮が傷害されると思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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