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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻4号

1998年04月発行

特集 第51回日本臨床眼科学会講演集(2)

学会原著

糖尿病黄斑浮腫に対する硝子体手術—黄斑部所見と術後視力経過

著者: 高木均1 勝田英人1 桐生純一1 小椋祐一郎2

所属機関: 1京都大学大学院医学研究科視覚病態学教室 2名古屋市立大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.587 - P.590

文献概要

(18-D501-31) 後部硝子体牽引が関与していると推定される糖尿病黄斑浮腫に対する硝子体手術の成績を検討した。対象は過去8年間に手術を行った21例26眼である。年齢は平均56.2歳,術後観察期間は7〜61か月,平均23.4か月であった。術後最良視力が3段階以上上昇した症例を著効例とすると,術前に格子状光凝固が行われていた症例では14%,行われていない症例では58%で顕著な視力改善があった(p<0.05)。新生血管を伴う症例では27%,伴わない症例では60%が著効と判定され,黄斑部に顕著な硬性白斑がある症例の55%,ない症例の40%が著効と判定された。嚢胞様黄斑浮腫と黄斑上膜の有無は,視力予後に影響しなかった。症例数が少なく,今後の検討を要するが,硝子体手術は新生血管がない症例と格平状光凝固が行われていない症例より有効である可能性が示された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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