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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻4号

1998年04月発行

文献概要

特集 第51回日本臨床眼科学会講演集(2) 学会原著

角膜切開超音波白内障手術の論点—術後眼内炎,術中合併症について

著者: 古賀貴久1 清水公也1 小松真理1 三戸岡克也1

所属機関: 1武蔵野赤十字病院眼科

ページ範囲:P.603 - P.606

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(18-G409-12) 角膜切開超音波白内障手術で問題とされている術後眼内炎の発生頻度と,術中合併症の対処法および予後について検討した。術後眼内炎は1991年から1996年の9,050 眼中9眼で発生し,頻度は0.1%で,強角膜切開によるものと同等だった。9眼中4眼で腸球菌が検出されたため,1996年より術中の眼内灌流液にイミペネム/シラスタチンの添加を始めた。以後,4,841眼で眼内炎の発生はない。後嚢破損は1996年の2,710眼中97眼(3.6%)で生じたが,IOL挿入中断や瞳孔偏位はなかった。角膜切開は前部硝子体切除が容易で後嚢破損時には有利であると思われた。創口の熱損傷は16眼(0.6%)で生じたが,創の閉鎖不全はなかった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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