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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻4号

1998年04月発行

文献概要

特集 第51回日本臨床眼科学会講演集(2) 学会原著

β線照射後の強膜軟化症に大腿筋膜移植術を施行した1例

著者: 望月英毅1 岡田克樹1 木内良明1 追中松芳1

所属機関: 1広島赤十字・原爆病院眼科

ページ範囲:P.624 - P.626

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(18-P2-44) 症例は79歳男性で,約20年前に右眼の翼状片手術を他院で受けたが,再発したため翼状片手術とβ線照射を行った。2年後の再診時,右眼鼻側に強膜軟化病巣を生じていたため,強膜被覆の目的で右眼表層角膜移植を行った。しかし,術後3週には移植片が融解し,ホスト角膜融解も進行し,角膜穿孔創が出現したため,強角膜被覆の目的で本人の大腿筋膜片を右眼に移植した。現在まで術後5か月の経過観察で,移植片の生着は良好で強膜軟化症の進行はない。大腿筋膜移植は強膜軟化症に効果的な方法と思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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