icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科52巻4号

1998年04月発行

文献概要

特集 第51回日本臨床眼科学会講演集(2) 学会原著

緑内障における網膜厚測定

著者: 鈴間泉1 鈴間潔1 桐生純一1 小椋祐一郎1

所属機関: 1京都大学大学院医学研究科視覚病態学教室

ページ範囲:P.631 - P.634

文献購入ページに移動
(18-P3-13) 緑内障では網膜神経線維層厚(NFLT)の菲薄化が視野欠損に先行する。筆者らは,網膜厚測定装置(RTA)を用いて緑内障症例の網膜厚を測定し,間接的にNFLTを評価した。症例は66歳の女性。7年前より両眼緑内障の診断で加療されていたが,眼圧コントロール不良であった。右眼視野障害が進行したので当科を受診した。視神経乳頭より耳側下方へ拡がる神経線維層欠損があり,ハンフリー静的視野検査でマリオット盲点より鼻側上方へ拡がる視野欠損を認めた。RTAで網膜厚を測定したところ,上方視野欠損に一致して黄斑部耳側下方網膜の菲薄化があった。RTAは緑内障におけるNFLTの評価に有用である可能性が示唆された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?